AMAKIラボでは、普段、子どもたちにプログラミングをメインで教えていますが、それ以外にもロボットやタブレットなど様々なテクノロジーに触れるレッスンも併せて実施しています。その中でも子どもたちに特に人気なのは、VR(バーチャル・リアリティー:仮想現実)を使うレッスンです。
そこで、このブログで『なぜ私たちはレッスンでVRを使うのか』、そして、『VRを使ってみて子どもたちの反応』の2点について紹介していきたいと思います。
VRとは?
VRとは「Virtual Reality(バーチャル・リアリティー)」の略で、百科事典によると「コンピュータ・モデルとシミュレーション技術を用いて、コンピュータで作られた三次元空間を視覚その他の感覚を通じ疑似体験できるようにしたもの。仮想現実と訳される」とあります。
シンプルに表現すると、VRとはコンピューターが作り出した限りなく実体験に近いような世界。
大きなゴーグルのような形をしたディスプレイ(HMD:head mounted display)やコントロール等専用デバイスを装着することで、VRによるコンピューターが作り出した限りなく実体験に近いような世界を体験することができます。
近年では、ゲームのようなエンターテイメント分野だけでなく、トレーニング分野や医療・工学・科学など教育分野でもVRは活用されていることから、Google、Microsoft、Facebook、Appleなどテクノロジー分野を牽引する企業がこぞってVR製品やアプリの開発に力を入れています。
VRの教育コンテンツ
VRが持つ可能性が広がりをみせていることは理解けど、VRをどうやって教育分野で活用していくのかという点についてはまだイメージがわきにくいかもしれません。
なぜなら日本ではまだそこまでVRの活用が教育分野に浸透していないからです。しかし、「VR in the classroom」と英語で検索をかけてみると、教育分野におけるVRの活用の有用性に関する記事がでてきます。
今でこそ世界中の学校の教室でVRが浸透し始めていますが、VRが発売された当初、教室でのVRの活用は非常に限定的なものでした。ですが、その後次々と新しいVRソフトが開発されたことで、様々な場面に連動した形でVRを活用することが可能となりました。
例えば…
・VR×海外:地上にいながら、VRで世界遺産や景色を見て知ることで文化的背景や多様性を理解する
・VR×キャリア教育:外科医、博物館の学芸員、兵士等それぞれの仕事内容をVRを通じて体験し、キャリア形成のヒントを得る
・VR×自然:壮大な宇宙や神秘的な海の中など非日常的な場所に冒険することで好奇心を育む
・VR×タイムトラベル:過去の歴史文化に体験することで自国の理解を深める
・VR×言語:現地の人と会話をすることで生きた言語の取得へと繋がる
・VR×スポーツ:テニス、バレー、野球、ゴルフなど場所や人数を問わずプレーできる環境
・VR×アート:360度キャンパスでオリジナルの作品作りを通じて、創造力を養う
私たちがVRを活用する理由
まず、VRを活用することのメリットとして、コンテンツの掛け合わせ次第で様々な授業展開ができるところ、そしてコンテンツはバージョンアップしていくので変化を楽しむことができます。
次に、VRは子どもたちに未来の可能性を教えてくれます。VRは人間の相互作用の代わりをすることはできませんが、 360度限りなく実体験に近いような世界を視覚的・触覚的に体験することで、学問を日常的なものへと変化させることができます。それは、子どもたちにとって刺激的であり、また知的探究心を深めることへと繋がります。
これらのメリットを子どもたちに早くから体感してもらいたい、という想いからAMAKIラボではVRを活用した授業を取り入れています。
VRを使ってみて子どもたちの反応
最初は、VRの使い方に苦労する様子もありましたが、タブレットや携帯などテクノロジー機器が身の周りに日常的にある世代だけあって、少し経つとあっという間に使いこなしています。
授業では、南極に行ってペンギンのコロニーを探したり、ペルーの世界遺産マチュピチュをガイドに案内してもらったり、コロナ禍でなかなか海外に行けないので世界のすばらしさを体感してもらう旅を体験してもらいました。
子どもたちは、「あんなに近くでペンギンの全体を見たのは初めて。」、「ペルーってどこにあるんだろう。日本から飛行機でどのくらいかかるんだろう。時差はどのくらいあるんだろう。」など、コンテンツをただ体験するだけではなく、そこから得た情報や気づき、疑問などリアルだからこそ生まれる問いが自然と出てきていました。
AMAKIラボのコンセプトである、「好奇心を学びへ」に繋がる楽しみながら学んでいたというシチュエーションにぴったりのツール、その一つがVRです。